「バングラデシュの交通は世界最悪」——そんな話を聞いていたが、実際に体験してみると、確かに混沌としているものの、なんとも言えない活気がある。ダッカの路上は、サバイバルゲームではなく、ジャズのセッションに近い。

旅行データまとめ

旅行時期2024年12月(乾季・空気が比較的澄んでいる季節)
移動手段(主要)CNG(オートリキシャ)・ウーバー・ローカルバス
市内交通費(1日・2人)約200〜500タカ(約260〜650円)
長距離移動ダッカ↔ラジシャヒ 夜行バス約400タカ(約520円)

ダッカの交通渋滞は本物だった

ダッカの交差点に溢れるバイクの群れ

朝8時、ホテルを出てすぐに洗礼を受けた。道路に出た瞬間、バイクの波に飲み込まれそうになる。右から左から、クラクションの嵐。信号は存在するが、誰も守っていない。横断歩道を渡るには「車の流れを読んで、ゆっくりと歩く」しかない。

ダッカは人口約2,200万人を抱える世界有数の過密都市。渋滞は日常茶飯事で、ウーバーのアプリでも「目的地まで予測20分」が実際は1時間になることもある。それでも、ドライバーたちは怒鳴り合うでもなく、不思議と秩序だった混沌の中を進んでいく。

特に印象的だったのは、バイクタクシーの多さ。「パタオ」というアプリで呼べるバイクタクシーは、渋滞をすり抜けられる最速の移動手段だ。ただし2人乗りなので、夫婦での移動には別々に乗るか、CNGオートリキシャを選ぶことになる。

荷物を山積みにしたバングラデシュのトラック

市内を走っていると、こういう光景にも遭遇する。荷台に家具や什器を山積みにしたトラック。物の上に人が乗っていることもある。「これ、道路交通法的には…」と思う日本人感覚は、ここでは通用しない。バングラデシュでは、載せられるだけ載せる、が合言葉だ。

長距離移動にはバスを使った。ダッカからラジシャヒまでの約280kmは、夜行バスで約5〜6時間。料金は1人400〜600タカ(約520〜780円)とリーズナブル。シートはリクライニング式で、エアコン付き。想定より快適だった。


移動手段の比較と費用

CNG(オートリキシャ)市内短距離。メーターなし、交渉制。目安:1km50タカ
ウーバー/パタオアプリで呼べる。価格が明確で安心。渋滞の影響を受けやすい
ローカルバス超格安(5〜20タカ)。混雑極甚。旅行者には難易度高め
リキシャ短距離・観光用。オールドダッカでは定番
レンタカー(ドライバー付き)最も快適。1日3,000〜5,000タカ(約4,000〜6,500円)

トイレ事情と注意点

バングラデシュのトイレ事情は正直、難しい。ショッピングモールや高級ホテルは問題ないが、路上でトイレに行きたくなると困る。ダッカ大学、国立博物館、主要な観光地にはトイレがあるが、紙がないことが多い。

対策として、ポケットティッシュを常に持ち歩くこと。また、バングラデシュではイスラム文化の影響で水洗い(ロータ)が一般的。慣れると意外と清潔に感じるが、旅行者には戸惑いがちだ。


アクセス・料金・所要時間・Tips

空港↔市内ウーバー推奨。目安600〜800タカ。渋滞時は1.5〜2時間
市内観光の移動CNG 1回100〜200タカが目安。値段交渉は必須
ダッカ↔ラジシャヒ夜行バス400〜600タカ(約5〜6時間)。Shyamoli/Hanif社が安心
TipsGoogle Mapsが有効。オフライン地図をDLしておく
トイレ紙持参必須。高級レストランやモールのトイレを利用するのがコツ
注意SIMはグラメンフォンが安定。空港到着後すぐに購入推奨

まとめ

ダッカの交通は確かに混沌としているが、慣れると独特のリズムが見えてくる。移動自体がエンターテインメントだ。焦らず、ゆったり構えることがバングラデシュ旅の鉄則。次回はパナム・ナガルの廃墟とザミンダールの世界をお届けする。

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