Dhaka University Curzon Hall Walk

ダッカ滞在も終盤。今日は街の喧騒から少しだけ離れて、ダッカ大学の象徴ともいわれるクルゾンホールを訪ねました。赤レンガの建物と芝生に腰を下ろす学生たちの姿に、この国の若いエネルギーを間近に感じた一日です。

目次

ローカル感あふれる門をくぐって

クルゾンホールへ向かう道は、いきなり観光スポットというより、生活のにおいが濃いエリア。鉄の門の向こうを、バイクや人力車がひっきりなしに行き交っていきます。舗道には紙切れや落ち葉が散らばり、整ってはいないけれど、ここで暮らす人たちの日常がそのまま切り取られていました。

門をくぐる瞬間、旅人である自分が、少しだけこの街の一部になれたような不思議な感覚がありました。

湯気の向こうの屋台グルメ

門の脇には、大きな鍋から湯気を立ち上らせる屋台が並んでいました。フェンス越しにのぞくと、フードトレイの上に揚げ物やスナックが山盛り。フードの香りとスパイスの匂いが混ざりあって、冷えた朝の空気を一気にあたためてくれます。

忙しそうに手を動かす店主の横を、学生らしき若者や通勤途中の人たちが次々と立ち寄り、慣れた手つきでテイクアウトしていく姿が印象的でした。観光客向けではない、ローカルな日常の一コマに心が躍ります。

ダッカ大学 クルゾンホールの赤い姿に圧倒される

屋台を横目に少し歩くと、視界いっぱいに赤レンガの巨大な建物が現れました。ここがダッカ大学 クルゾンホール。尖塔のような塔と、等間隔に並ぶアーチ型の窓がつくるリズムがとても美しく、思わず立ち止まって見入ってしまいます。

建物の前の芝生では、学生たちが輪になって座り、何かのレクチャーを受けていました。真剣なまなざしで話を聞く姿に、この国の未来をつくる若者たちのエネルギーを感じます。観光地でありながら、ここはまさに学びの現場でもあるのだと実感しました。

アーチと装飾が語る歴史の重み

近づいてみると、クルゾンホールの細部はさらに魅力的でした。重厚な木製の扉には、植物をモチーフにした繊細な彫刻がびっしり。扉の上部にはアラベスク模様の透かし彫りが施され、光をやわらかく通しています。

白い柱と赤レンガの対比も印象的で、アーチをくぐるたびに自分がまるで別の時代にタイムスリップしたような気分になりました。コロニアル建築とイスラーム建築が混ざり合った独特のスタイルが、ダッカという街の歴史の複雑さを静かに物語っているようです。

芝生に集う学生たちと、旅人の学び

建物の前の広場では、ギターを抱えた学生が仲間たちに語りかけるように話していました。真ん中に立つ彼と、それを囲むように座る友人たち。日本の大学でも見かけるような光景なのに、背景のクルゾンホールと南国の木々が、まったく違う世界を感じさせます。

ふと見上げると、背の高いヤシの木が空へ向かって伸びていました。どんよりとした曇り空でも、濃い緑のシルエットが力強く、ここで学び、語らい、未来を描こうとする人たちを見守っているようでした。旅先のキャンパスで、学ぶことの普遍さと、その土地ならではの風景が美しく重なった瞬間でした。

まとめ きらめく学びの時間

ローカルな門と屋台を抜けてたどり着いたダッカ大学 クルゾンホール。赤レンガの建物、装飾豊かな扉、アーチの回廊、そして芝生に集う学生たちの姿は、バングラデシュという国の未来と可能性を強く印象づけてくれました。

観光名所としてだけでなく、ここで学ぶ人たちの日常に少しだけ触れさせてもらったことで、ダッカという街との距離がぐっと近づいた気がします。次に訪れるときには、もっとゆっくりキャンパスを歩きながら、この土地の教育と社会の関わりについても知ってみたいと思いました。

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けーちゃん
年代:40代/性別:男性/職業:会社員 怠惰な生活を送りながら、自分のカラダを改善する。 残りの人生を楽しめるよう、日々の記録をしてみる。