交通と生活が交差する街角

朝の光が差し込むバングラデシュの通り。
オートリキシャやバイクが忙しく行き交い、クラクションの音が絶え間なく響く。
雑多な雰囲気の中にも、人々のエネルギーとたくましさを感じる風景でした。
銀行と商店が並ぶメインストリート

通りを進むと、「BRAC BANK」や「Prime Bank」といった銀行の看板が目に入ります。
近代的な建物の1階には、小さな商店や屋台が並び、地元の人々が行き交います。
買い物袋を手にした女性たち、バイクの後ろに乗る親子——この通りには日常がぎゅっと詰まっていました。
カラフルなリキシャの行列

街の主役ともいえるのが、緑と赤で彩られたリキシャ(オート三輪タクシー)。
車体には花や模様が手描きされ、まるで走るキャンバスのよう。
運転手の笑顔や、車内から手を振る子どもたちが、この国の人懐っこさを象徴していました。
交差点に佇む戦闘機モニュメント

大きな交差点に差し掛かると、突然現れる戦闘機のオブジェ。
この国の誇りと独立の歴史を感じさせるモニュメントです。
その周囲には、リキシャが列をなし、人々の生活が当たり前のように続いていました。
道路脇の緑と整備の風景

整備された花壇には、小さな緑が整然と植えられていました。
都市の喧騒の中にも、自然を大切にする人々の手が感じられます。
この一角だけ、少し穏やかな時間が流れているようでした。
「RHD」の刻印 ― 道をつくる人々の努力

コンクリート壁に刻まれた「RHD」の文字。
これはバングラデシュの「Roads and Highways Department(道路交通省)」の略称です。
日々の交通を支えるため、各地で道路整備が進められている様子が見て取れました。
夕方の交通ラッシュ ― 混沌と秩序のあいだで

日が傾くころ、道路はさらに賑やかになります。
クラクションが響き、車、リキシャ、バイク、歩行者が複雑に交差。
それでも、誰もがどこか譲り合いながら流れを作っていく。
この国特有の「ゆるやかな秩序」を感じました。
空の色が変わる頃 ― 一日の終わりに

夕陽が街をオレンジ色に染め、屋台の明かりが灯り始める頃。
一日の喧騒の中にも、どこか温かい静けさが訪れます。
それは、この土地の人々が積み重ねてきた“生きるリズム”そのものでした。
旅を終えて感じたこと
この日の旅では、バングラデシュの「動」と「静」、
そして人々の暮らしのリアルな断片に触れることができました。
派手さはないけれど、確かなエネルギーと誇りが街に満ちている。
それが、この国の魅力なのだと改めて感じました。




